「湘南つばさの家」を訪問してきました!
認定NPO法人なんとかなるで運営している「なんとかなり荘(以下、「なり荘」)」は「自立援助ホーム」という児童福祉法に基づく施設です。この自立援助ホームですが神奈川県内に17施設が存在していまして、各施設同士での情報共有や、業界団体としての情報発信・意見発出などを行う「神奈川県自立援助ホーム協議会」という団体があります。その協議会の会長を務めているのが、「湘南つばさの家(以下、「つばさ」)」のホーム長の前川さんです。
前置きが長くなりましたが、その前川さんにお会いするべく「つばさ」に訪問してきました!
昨年、クラウドファンディングで、多くの皆さまにご寄付をいただいた「金銭教育と貯蓄奨励」のプログラムですが、これから県内の自立援助ホームに広げていきたいと考えています。しかし「なり荘」は県内では歴史の浅いホームです。そのため、他の県内ホームが、どのような状況にあるのか、きちんと認識しておく必要があると考えました。そこで、プロボノのスタッフとして関わっていただいている芳賀さんと一緒に、神奈川県茅ヶ崎市に所在する「つばさ」に訪問してきました(「プロボノ」とは、その人の専門知識や技能などを活かして社会貢献をする活動のことです。現在、3名の方がこのプログラムに関わってくださっています)。
「つばさ」は平成18年設立で、神奈川県児童相談所管轄エリアで初開設となった自立援助ホームです。「なり荘」は、宿直のスタッフが交代制で24時間・365日の見守り体制を敷いていますが、「つばさ」は住み込み型で見守り体制を整えていました(前川さんご夫妻が居住しています)。入居者の居室もちょうど1部屋空いていたので見学させていただきましたが、すっきりとした空間で、清潔感にあふれ、時間帯も良かったのか日当たりもとても良好でした。打ち合わせにご案内いただいた部屋は、普段は入居者と食事をとる部屋で、「つばさ」では原則として19時半から入居者全員で食卓を囲むことにしているそうです。驚いたのは、近隣に開設している「ステップハウス」に住んでいる若者も食べに来ることがあるそうで、家庭的な環境があるというのは素晴らしいと感じました。なおこのステップハウスは、ホームを出た若者が自身で契約するそうなのですが、前川さんが保証人になることなども多く、「施設を出た後」の課題に対しても果敢に挑戦されている姿に感動いたしました。
さて、肝心の「金銭教育と貯蓄奨励プログラム」については、「すでに貯金ができている若者も(なり荘と違って)かなりいる。この点をどのように整理するか(対象外とするか、条件付きで対象とするか)」という問題提起をいただきました。ぜひ、こういった新しい課題をクリアしつつ、神奈川県内にこのプログラムを広げていきたいと思います。
前川さま、本当にありがとうございました!

自立援助ホーム「湘南つばさの家」:http://www.shonan-tsubasa.com/