「なんとかでき荘」出身のAさんが某工事現場の安全管理大会で個人賞を受賞しました!

「なんとかでき荘」出身のAさんからLINEが入ったのが5月末のことでした。「捨ててもいいと思ってる、着なくなったスーツなんてありませんか?」。訳を聞くと、6月末に今の現場の「安全管理大会」で表彰されることになったものの、正装で来て欲しいと言われて困っている、とのことでした。現場一筋の彼は、「なんとかでき荘」にいたときからジーンズとスニーカーで過ごしていたのを知っていたので、なんとかしてあげたいと思いました。

(「なんとかでき荘」は、2017年に横須賀市内に開設し、少年院や刑務所を出て家に戻れない若者を積極的に受け入れてきました。2021年に法務省所管の「自立準備ホーム」として登録をしましたが(横須賀市内唯一でした)、2023年には利用者の入居がなくなり、現在のところ一旦休止をしています)

Aさんは、かつて窃盗罪で刑務所に数年入所していました。刑務所に入る際、奥さんとは離婚。3人のお子さん(下は双子)がいましたが、今も会えてはいません。

刑務所を出たあとすぐに「なんとかでき荘」に入居し、共同代表の岡本と一緒にとび職をやっていましたが、数年前に独立し現在は建設現場で設備関係の職人として働いています。お子さんがまだ小さいこともあり、生活費を除く収入のほとんどを養育費として奥さんに送っているのでスーツを買う余裕がないことは、私も知っていました。というのも、なんとかでき荘を離れても、Aさんとは年に2〜3回食事をする関係を続けているのですが、直近でランチした際に「お金(と暇)が無くて、歯の治療ができない」とこぼしていて、その仕送りを続けていることを教えてもらったからです。

そんな中、冒頭のLINEが来たので、なんとかなるの役員・スタッフに声をかけてみました(私とは明らかに体型が違いました)。すぐに、松井監事から「着なくなったスーツならあります!」と返事があり、靴についても高木事務局長が写真付きで「こんな靴でもいいでしょうか?」と連絡がありました。あらためて、献身的なメンバーになんとかなるが支えられてることに気付かされました。感謝です。

すぐにAさんへの送付の段取りをとり、なんとか安全管理大会に間に合いました。

これからもAさんの活躍を応援していきます!